風の王国

 いつも聞いているPodcastで、きたろうさんが紹介していた五木寛之の「風の王国」を図書館で借りてきました。結構分厚い本ですが、3日間で寝る前に一気に読み切ってしまいました。

 五木寛之の本では「青春の門」が有名ですが、実際の山窩をモチーフに描いた1980年代位の小説です。葛城の二上山を舞台にした壮大なストーリーですが、古くささも感じず読み切ることができました。映画にしたら面白いかもしれません。

 ただ、最後の結末がやや物足りないきがしたのは私だけでしょうか。逆に五木寛之はあえてこのような結末にした気もします。次は、時間ができたら「親鸞」でも手に取ってみようかと思います。

 このような比較的古い小説でも、図書館に行けば読めるし、借りられるし、図書館の必要性を感じます。ただ、私が通う大津北図書館(旧和迩図書館)も、一時は、大津市の合理化政策で閉館の危機もありましたが、地元有志の活動でそれを阻止できました。また、最近は、各地域の支所を統合・閉鎖する話も進んでおり、まちづくり協議会という名の下に、地域がますます住みにくくなる状況も進行しております。この点は、また、別の機会に。

自家製ビール一考(3)

 大型連休も終わり、いよいよ仕事復活です。

 4月8日に瓶詰めしたダークエール、いわゆる黒ビールですが、1ヶ月後の昨日、味見を再開しました。

 ところが、4月末に味見したときの味と、またまた変化しております。個人的には4月末の時の方が好みかもしれません。ワインのような風味はそのままですが、苦みがあとから来るなど、こんなに変わるものかとびっくり。アテは大根キムチとポン酢かけのほうれん草でしたが、酸味系のアテには合わないような気がしました。どちらかというと、ピザなどのチーズ系や味の濃い料理向きかもしれません。

 一般に、ドライがいいとか、やっぱりラガーやでなどと、ビール好きはとかくビールのブランドや種類を気にしますが、逆に、ビールも人や料理を選ぶのかもしれません。飲むときの体調や料理、雰囲気、いずれもビールの味を左右する要因です。今回醸造した黒ビールも、結構好みが出るビールですが、やはり、自家製ビールで人気があるのはペールエール系のビールです。次回は、その辺にも挑戦してみたいと思っています。

 改めて、ビール造りの奥深さを感じる今日この頃です。

アップロードできる最大容量の変更

 この投稿はちょっと専門的な話なので、分からない人や興味のない方は読み飛ばしてください。あくまで、私の忘備録ということで。

 wordpressでのデフォルトでは、2MBしか画像やファイルをアップロードできません。サーバーによっては勝手に変えられない設定になっていますが、このブログは自宅サーバですから、100MB以内のファイルをアップロードできるように変更していきます。

 php7.3では、以下の場所にphp.iniという設定ファイルがありますので、それを変更していきます。

cd /etc/php/7.3/apache2

ls でphp.iniが有ることを確認

sudo nano php.ini
upload max filesize=100M
post max size=8M →100M

 ただ、php.iniのこちらのサイズを超えないように注意。デフォルトでは128M

 memory limit=128M

 apache2を再起動して、ブログにアクセスして、メディアの新規登録でアップロード可能な容量を確認します。

sudo systemctl restart apache2

ワンゲル小舎修理2021

 世の中が、緊急事態宣言下ですが、比良のワンゲル小舎に修理に向かいました。登山道は、通いなれた金毘羅道で、蓬莱駅から西に上がるルートです。くうねる会にご参加の方は、何度か上られた或いは下ったルートだと思います。私どもは、ある程度まで車で高さと距離を稼ぎますが、一般の方は蓬莱駅から徒歩か、途中の空き地に車を止めて上っているようです。連休ともなりますと、家族連れやカップル、夫婦など色々なパーティに出会います。金毘羅峠より上の登山道は、隣の沢筋のがけ崩れが恒常的に発生しており、南側に迂回する臨時のルートが設定されていますが、さらにがけ崩れが進行すると、当登山道も一時的に登山中止になるかもしれません。

 登山道の終点は、琵琶湖バレイのスキー場ですが、そこからの景色は、相変わらず素敵なもので、蓬莱山の頂上にも、新たに展望デッキが新設されています。

 琵琶湖バレイは、三密を避けたいのか、たくさんの観光客が押しかけており、笹平はかえって三密状態の皮肉な結果に。ただ、水仙の花が満開で、遠方に見える武奈ヶ岳と相まって、この時期、人が集まるのはしょうがないのかもしれません。

遠方にそびえるのが武奈ヶ岳

 小舎の状態は、まだ比較的良好な状態ですが、1階右奥の床が湿気で抜け始めていることと、2階はベンジョコオロギ(カマドウマ)の糞が常時散乱しており、すぐに使用できる状態ではありません。1階の大半は、床板もまだ健全で、あと10年程度はなんとか使えるかもしれません。ただ、前から気になっていた屋根の庇の短さゆえ、玄関扉下部の湿気がすごく、添え木や扉最下部の劣化が激しいことが問題です。何とか早期に、入り口に庇を作る必要があります。今年中に工法を決める予定。

雨や雪が直接入り口下部にあたり、添え木や
ドア下部に苔が生えている状態です。すでに、添え木の一部は腐っています。

 その後、釣りを2時間程度楽しみ、ビールを所望して寝ました。でも、3度まで気温が低下し、寒くて眠れない夜をもんもんと過ごしました。帰りは、カモシカに会ったり、シャクナゲを見ることができ、久しぶりに気分転換ができました。皆さんも、是非小舎を訪れてみてください。

シャクナゲが満開
夫婦の滝
中央上でカモシカがこちらをじっと見ています

自家製ビール一考(2)

 瓶詰めが完了して、既に二週間がたちました。一週間目の味見では、やや酸味がありますが、ワインのようなフルーティな香りがする等の評価をいただきましたが、やはりまだまだ熟成が足りないような気がしました。

 そこで、2回目の味見を実施いたしました。よく冷えた自家製ビールの栓を抜きますと、プシュッといい音を立てます。密閉度は問題が無いようです。グラスに注ぎますと、それなりに淡い茶色の泡が立ち、ホップの良い香りが立ちます。ここまでは、問題が無いようです。

 そこで、味見ですが、気になっていたほのかな酸味が後ろに隠れ、苦みが前面に出てきました。また、淡い甘さもあり、ワインのような風味も感じます。ひょっとしたら、今までで、最もコクがあるかもです。とにかく、2杯目が飲みたくなりました。一応、成功のようです。

 ところで、ビール造りで最も重要な要素のうちで、こだわりたいのが「水」です。ビールの90%を占めると言われていますから、味に直結するのもうなずけます。今回使用した水は、滋賀県湖西地方の比良山系から沢水です。地元では、金比羅の水と呼ばれ、金比羅神社の上方斜面から湧き出しています。味は、ほのかな甘みを感じる、いわゆる「軟水」と思われます。この付近の山が花崗岩地帯ですので、多分軟水でしょう。

 ビール造りに適した水は、軟水か硬水かは、過去、ヨーロッパでも議論されてきました。当然、ビール造りを行う地方で手に入れやすい水を使うのが主流でしょうから、ヨーロッパは硬水によるビール造りが発達しました。

 ミネラル量が少ない水は「軟水」と呼ばれ、スッキリとしてなめらかな味わいは、ピルスナーなど淡色系のビール造りに適しているといわれています。ちなみに日本でピルスナースタイルの淡色系ビールが主流となった要因のひとつに、日本の水は軟水が多いことがあるようです。

 ミネラル量が多い水は「硬水」と呼ばれ、比較的味が濃く、ハッキリした飲み口になる傾向があることから、黒ビールなど味の濃い濃色系ビールに適しているといわれています。ヨーロッパでは、日本とは異なり硬水の地域が多いことから、現在でも濃色系ビールが盛んに造られているようです。今回、醸造したビールは、もちろん軟水で醸造したものですから、切れ味等で不利な面があるのですが、どうも、それは当たっているような気がします。味的には、切れ味というよりも、甘みのあるコクでしょうか。これは、個人の好みにも因りますので、今後の研究テーマかもしれません。

その3に続く